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モラハラを長期間にわたって繰り返し受け続けると、それがトラウマになります。
PTSDの症状は、その時の記憶をふとした拍子に思い出してフラッシュバックが起きたり、それで急に感情が不安定になって苦しくなったりします。
この記事では、その症状が最も辛く出るのはいつなのか?
そのことについてお話します。
PTSDの症状が出るのはいつ?
PTSDの「P」は、英語のPostの頭文字で「後」という意味です。
つまり、PTSDというのはトラウマになる状況から解放された”後”に表れる症状を言います。
ですから、夫のモラハラによってPTSDの症状が出る場合、一番危ないのは離婚した後になります。
離婚をすると、夫からモラハラをされ続けて緊張と恐怖下に置かれていた状況から解放されます。
しかし、夫のモラハラから解放されたとしても、心がその平和な状態に慣れるまでにはものすごく時間がかかるものです。
PTSDは、モラハラをされ続けて緊張と恐怖下にあった状態から、離婚して平和な状態に変わる『環境的・心理的ギャップ』が引き金になって引き起こされます。
そのため、PTSDの症状はモラハラを受け続けている時には表れません。
離婚して、3ヶ月目くらいからガーンと落ち込んだり、フラッシュバックが起きたりする…。
これがPTSDになります。
PTSDの症状
PTSDの主な症状には3つの特徴が見られます。
- 神経が過敏になる過覚醒
- 嫌な場面を思い出すことやそれを連想させる状況を避けようとする回避行動
- トラウマ的な場面が脳裏にありありと浮かんできて、それに圧倒されるフラッシュバック
厚生労働省のサイトには、これらの特徴がどのように表れるのかが分かりやすく説明してありましたのでご紹介します。
・・・・
『PTSDになったからといって、いつでも不安になっているとか、暗い表情を浮かべているわけではありません。
多くの人はできるだけトラウマを忘れようとし、無理をしてでも明るく振る舞おうとしています。
しかし急に涙ぐんだり、恐怖がこみ上げてきたり、あるいはぼんやりとして話が耳に入らないということがあります。
落ち着きがなくなったり、些細なことで怒ってしまったりということもあります。
本人の内心では「忘れていよう」と思っていても、ふとした拍子に体験のつらい記憶が突然思い出されたり、その時の光景がありありと浮かんできたりします。
また、常にトラウマの記憶が思い出されることを恐れているので、緊張が続き、取り乱したり、注意が散漫になったりしがちです。
つらい記憶を忘れるために、急にぼんやりとしたり、自分の体の感覚がなくなっていったりすることもあります。
周囲の人々と一見普通に話していても、目に見えない膜が一枚挟まっているようだと感じられます。
さらに、PTSDになると、自分への自信や周囲への信頼を失ってしまいます。
将来についていろいろと思い描くことができず、自分には将来があるのだろうかと感じることもあります。
DVやモラハラなどは、被害にあったこと自体を人に知られることが恥ずかしかったり、自分に落ち度があると思い込んだりすることが多くみられます。
それだけではなく、近親者から逆に不注意を叱られたりすることもあります。
こうしたことが重なって、ますます自信をなくし、自分には何もできないとか、誰にも理解してもらえないといった考えになりがちです。』
モラハラ離婚。ちょっと待って!
インターネットでモラハラ離婚をされた方の記事を見ると、「離婚して良かった」という書き込みをよく見かけますが、実際は、その裏で、「数ヶ月~数年間は心が辛かった」というPTSDの症状を訴える方も少なくありません。
夫のモラハラを受けていた4年間の諸々のことが突然…フラッシュバックして寝れない。四年前のことなのに、心臓バクバクなるのは、よっぽど酷かったんやろな…久しぶりに、動悸が止まらない。
— liiily (@musica70489767) May 25, 2020
ふとしたことでスイッチが入ると
涙溢れてきて
嫌だったこと思い出す
泣いたらスッキリする時もあるけど
疲労感のが凄まじかったりする
自分の感情を吐き出す作業は
辛い苦しい作業で
誰かに頼りたく泣きつきたく甘えたくなる— モラハラのトラウマとフラッシュバックからの離脱を目指して (@FMVre7oGeQWy33i) May 21, 2020
これは、本当に辛いです。離れた後でも、こんなに人生の時間を失うとは想像もしていませんでした。モラは闇が深いです。
— wabisabi (@wabisab71039881) April 10, 2019
弁護士はモラハラ離婚のリスクを教えてくれない
ネットでモラハラを検索すると、「モラハラは治らない!」、
「離婚するしかない!」という弁護士のサイトがたくさん出てくると思います。
また、自治体の女性相談センターに行っても相談員は離婚を勧めます。
しかし、弁護士や相談員はモラハラ離婚のリスクを教えてはくれません。
なぜだか分かりますか?
弁護士や相談員は、離婚後にやってくるモラハラ被害者の心理的苦悩、”PTSD”を防ぐための必要なサポートができないからです。
PTSDを防ぐには
私がサポートさせていただいている相談者さまの中にも離婚を選択される方はいます。
そのような方には、PTSDの症状が出ないよう離婚前に夫とのわだかまりを完全に解消して、新しい人生を後ろを振り返らずに前だけを向いて歩いていけるようにサポートいたします。
そもそも、夫のモラハラが原因で離婚を選択する方の目的は何でしょうか?
相談者さまからよく聞かれることの一つに
”自分らしい人生を取り戻したい”
というものがあります。
実は、自分らしさを取り戻すことは夫のモラハラを改善して、夫婦仲を修復をする場合にも必要になるものの一つです。
では、どうしたらそれを取り戻せるのでしょうか?
それは、夫のモラハラによって傷つけられた心の傷を手当てして、自己肯定感を回復させること。
そして、過去に夫からされたモラハラの記憶や自分のネガティブな感情に振り回されない自分軸を持てるようになること。
この両方が必要になります。
離婚をした後のPTSDを防ぐ場合でも、夫婦仲を修復する場合でも、本当の意味で夫のモラハラから解放されるには、心の傷を手当てして、自分らしさを取り戻さなければならないのです。
まとめ
モラハラ被害者がPTSDの症状で苦しい時期を迎えるのは離婚をした後になります。
離婚をする前の心が辛い症状はモラハラを受けたトラウマによるものなので、その心の傷を完全に癒さない限りは離婚後もそのマイナスの影響をずっと引きずってしまう…
これが私たちの心になります。
このような心の特徴を理解した上で夫のモラハラを改善したり、離婚をしたとしても新しい人生を後ろを振り返らずに前だけを向いて歩いていけるようになれたりすることが大事になります。
それが本当の意味で『夫のモラハラから解放される』ということになるのです。
⇒ 著者:モラハラ改善カウンセラー 大脇秀一郎のプロフィールはこちら
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